日本国の個人金融資産は1500兆円あるといわれています。もしこの巨大金脈が動き出したらたいへんなことになると巷間言われています。
でも、私はなかなかそうならないような気がします。理由を記させていただきます。

(1)住宅ローンという名の巨額負債

貸借対照表の貸方には、おそらく住宅ローンという名の勘定科目(負債)、それも巨額の金額があるはずです(日本国全体で見た場合)。

この巨額負債がある以上、借方にある勘定科目(資産)の中の現金及び預金がいくら大きくても、取り崩すことは難しいでしょう。

それに、運用に回すより住宅ローンを繰り上げ返済した方が、はるかに効率がよいです。

運用結果は不確実ですが、住宅ローンの返済は確実にマイナスを減らしてくれるからです。

資産額の大きさではなく、純資産額(資産−負債)の大きさが決め手となります。

(2)今さらリスクは負わない

住宅ローンの話をさせていただきましたが、もしかしたら住宅ローンを抱えていらっしゃる方は、それほど金融資産をお持ちでないかもしれません。

と申しますのは、高齢者の方々が1500兆円の金融資産の大半を持っていらっしゃると思われるからです。

それも、おそらくすべての高齢者の方々ではなく、一部の高齢者の方々だと思われます。

その高齢者の方々は、おそらく住宅ローンも終えていることでしょう。

あとは悠々自適に過ごすだけです。今さらリスクを負うこともありません。それにファイナンスに関して興味のない方も多いことでしょう。

金融機関の甘言に乗らず、自分が理解できない金融商品は購入せず、預金だけにした方がはるかに手堅いです。

(3)性格は変えられない

「貯蓄から投資へ」という言葉が叫ばれて久しいです。

しかし、今までお金のことについて学ぶ機会のなかった方々が、いきなり投資活動を行うことができるでしょうか。

やはり預金に偏るのは仕方ないことです。というかその方が安全です。

何も分からず、高リスクの投資を行い、評価損になってしまいますと、パニックに陥ってしまいます。

それも、初心者に限って、フルインベストメントしたりしてしまいます。

まずは、貯蓄を行いましょう。投資は少なくとも金融資産が1,000万円を超えるまでは考えなくてよいと思います。できれば、2,000〜3,000万円の金融資産を持ちたいところです。

ここで言う金融資産は純資産のことです。住宅が資産に含まれないことは言うまでもありません。


結局、1500兆円の資産運用は画餅に帰すような気がします。